当ブログでは、『スレイヤーズREVOLUTION』『スレイヤーズEVOLUTION-R』の感想を中心に、スレイヤーズについて延々と暑苦しく率直に語っております(笑) 最近はスレイヤーズフィギュア紹介ページみたいになってますがw
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…本当に夜通しで朝(9:42)まで書き続けてしまいました…(愚) 
というわけで、1話以来の難産となった、8話感想後半です(笑)
書きたいことが多すぎて、どーしようもないですよ、これは…(汗)
試しに文字数を確認してみたらこの記事だけで18000文字ちょっとありました。(原稿用紙45枚分w) …あほか自分w

…では、いい加減つかれたので、そろそろ寝ます(愚)

※この文字色の部分の1か所、少しだけ訂正と追記しました。やはり当方は、かなり抜けてる部分があるようでw
他にも文字色の間違いなど、細かい所はかなり直してます。いつものことですがw (3/6)

以下、EVO-R8話の、話を追ったネタバレ感想後半分です。原作ネタバレもしています。
 

最初に、ちょっとお断りを。
7話感想でアベルについて、『真面目ながら偏見も強そう(?)』とのことを書いていましたが、これは当方の記憶の衰えによる事実誤認でした(汗)
本編6巻には次のように書かれていましたので。
『おそらくアベルもまた、ラドックが、裏で殺しをやっていることを、うすうすかんづいていたのだ。
だからこそ、あれやこれやと文句をつけて、あたしたちを追い出そうとしていたわけなのだろう』

まぁ、6巻を読み返す前から、アベルが悪い人ではないというのはわかっていましたし、上記のことも薄々は覚えていたのですが、結局はいらぬことを書いていました(愚)
それと、読み返すとアベルの好感度は大きく向上しました。やはり、10年以上前に読んだときとでは、感じ方もかなり変るようです。当方の場合、近年は、人の心を描いた部分が、とくに印象深く残るようになっていますし。
それにしても、やはり、記憶の衰えた状態でいらんことは書くものではないですね(汗)

では、そんなアベルについてのことも踏まえながら、後半の話にいきます。
話の流れ的に、どうしても話を追うことが主体になってしまい、間に入る感想部分は少なめになってますが(とくに戦闘終盤)、最後にえんえんと感想などをまとめて書いています。
それにしても……これを書く前に4度目の試聴をしましたが……やっぱりこの話はすごいですね…(汗)
(ちなみに、後半はもう何回見てるかわかりませんw)
ただ、尺の関係もあってか、全体的にかなり説明不足な気もしますが。



アイキャッチは、珍しく2枚とも新規絵で、1枚目は若き日のラドックと奥さん。
2枚目は……グドゥザの髪に拘束されるアメリアですが……これはさすがに、(リナ以外には)かなり鈍感な自分でも、えろいと思ってしまいます(汗) グドゥザもすごいヤバげですしw



リナたちの元に押し寄せるレッサーデーモンの群れ。
荷馬車に走らせて、リナたちのいるほうに向かうガウリイ、ゼルガディス、アメリア。
ここからのBGMは、汎用曲なのに専用曲みたいなタイトルでお馴染み(?)の「ゼロス、真の姿」(NEXT)です。


レッサーデーモンの放った炎の矢がリナのそばに着弾する。
リナは結界を張って、続けざまに飛び来る炎の矢を防ぐ。
「あたしのそばを離れないで!」
背後にいるラドックに言うリナ。
…ところで、あれだけ視界良好な場所でレッサーデーモンが襲ってきたのなら、デーモンが接近する前に竜破斬(ドラグ・スレイブ)の1発や2発ぶちかませたと思うですが、そのようなツッコミは野暮でしょうか?(笑)
考えてみると、ポコタも竜破斬を使えるから、接近される前にデーモンをほとんど一掃できたようなw
……そんな風に考えると、休憩場所は森の中にしておくべきだったように思います。
原作ではそうなっていたので、リナはかなり戦いづらくなってましたし。


ガウリイたちの乗った荷馬車が、リナたちの近くで横倒しになる。
しかし、3人はそこから飛び降りて、すぐにリナのもとに辿り着く。
「大丈夫か、リナ!」
「ええ!なんとか」

「…アベル。アベルー!」
息子の名前を叫びながら、さきほどアベルの去っていった方に駆け出すラドック。
「え?ちょっと!ラドックさん!」
ラドックの思わぬ行動に声を上げるリナ。
すぐに飛行して、ラドックを追うオゼル。

レッサーデーモンを仕向けたのはラドック…というかズーマでしょうけど、ここでちょっとズーマの計画について考えてみます。
まず、あの場所で馬車を止めて馬を休憩させたのは、映像的にはオゼルに見えますが、実際に指示したのはラドックではないかと思われます。
そして、事前に、あの場所にデーモンを襲撃させることを指示していた、と。
それで混戦に持ち込んで、アベルを安全なところに逃がしたうえでラドックは姿をくらまし、ゼルガディスとアメリアの相手を魔族たちにさせ、リナとガウリイの前にズーマとして現れる。
ラドックの計画は、こんな感じだったように思えます。
しかし、実際にはラドックの前からアベルが姿を消してしまい、そうなるとアベルがデーモンに襲われかねないので、アベルを追うことにした、と。

ところで、今回のオゼルの行動にはちょっと不思議な点も見受けられますが、それについては後で整理してみます。


「氷の矢(フリーズ・アロー)!」
レッサーデーモンの炎の矢を、氷の矢で迎撃するゼルガディス。
「ここは俺たちだけでいい。お前たちはラドックを追え!」
「わかったわ!」
「行くぞ!」
ゼルガディスのベタなセリフ(まぁ、他に言いようがないでしょうけど(笑))に応えて、ラドックを追うリナ、ガウリイ、ポコタ。



森の中を駆けるリナたち。
「こんな森の中じゃ、見通しがきかない!」
「翔封界(レイ・ウィング)!」

飛行呪文で空に舞い上がるリナ。
「こっちも行くぞ!
「翔封界(レイ・ウィング)!」

珍しくポコタが呪文を唱えて飛行してます。
てっきり自分は、ポコタのあの体には飛行能力が備わっているのかと思っていましたが、これまでの飛行場面は、「力ある言葉」を省略していただけなのでしょうか?
あと、細かい個人的意見ですが、このときポコタは、ガウリイの後ろ髪の先の方を握った状態で飛行したせいでガウリイが痛がっていましたが、こんなところで無理してギャグを入れなくても…とも思います。(脚本についての事前情報なしでも、このへんのギャグの入れ方からも、高山さんの脚本だろうとわかってしまうのですがw)


上空から、あたりを見回すリナ。
「…いた!あそこ!」
その視線の先には、川のほとりで、顔を洗うアベルと、その横に立つオゼルの姿。
ここでBGMは終了。
今回はBGMなしの場面が多いですが、ここでの舞台になっている川というものが、この後の演出上重要になっています。




アベルたちの近くに降り立つリナたち。
「アベル!」
「無事だったか!」
「…なにかあったのか?」
リナたちの声に振り向いて、問うアベル。
「あのあとレッサーデーモンが襲ってきて…」
「…え!? 父さんは……父さんはどうしたんだ!」
ポコタの言葉に驚いて言うアベル。
「あんたのこと心配して、追いかけていっちゃったのよ~」
「なんだって!? お前たちは父さんの護衛に雇われているんだろ!」
「ま、そりゃそーだけど……元はと言えば…」
リナが言いかけたそのとき。
「アベル!」
アベルとリナたちの耳に届く、ラドックの声。

「ラドック様…」
「アベル…」
言いながら、アベルの元に近付くラドック。
「父さん…」
「この、ばかもんが!」
再び、アベルを平手打ちするラドック。
「父さん……」
しかし、そのときのラドックの表情は……間違いなく、アベルのことを心配してのもの。

結局、二人の仲が悪いように見えたのは、互いのことを想う結果だったのでしょう…。
ラドックが、アベルに、おとなしくしているように言ったのは、裏に隠したズーマとしての顔を知られないためでしょうし(それを知られれば、アベルを殺さなければならなくなりますので)、また、母親のことを割り切るように言ったのも、アベルに、憎しみを忘れられない自身と同じ道を歩ませないためでしょう。
また、アベルは、ラドックが暗殺に手を染めていることにうすうす感付いていて、それをやめさせたいがために、ラドックの意思に反する行動も多くなってしまった……と。
原作を読んでいる方にとっては、いちいち書くまでもないことでしょうけど(笑)


そこに割って入るリナ。
「はいはい。お客さんがこっちにも来たみたいよ」

リナたちを取り囲む、多数のレッサーデーモン。
「……これは!?」
その姿を見て驚くアベル。
リナたちにとってはお馴染みの存在ですが、アベルがこんなものを見るのは初めてでしょうから、驚くのも当然ではあります。

レッサーデーモンの群れは、リナたちに向かって炎の矢を浴びせかける!
「風気結界呪(ウィンディ・シールド)!」
風の結界でそれを防ぐリナ。

「ちょっと悪ぃな」
ガウリイは、ポコタをつかんで勝手にファスナーを開けて、光の剣を取り出す。
「光よ!」
瞬く間に、レッサーデーモンの1体を切り裂く!

「気をつけて。こいつら、相手かまわず襲ってくるわよ」
ラドックとアベルに注意をうながすリナ。
「こんなの一匹一匹はなんてことないけど、こんだけ数がいちゃ…!」

「お前は一人でここから逃げるんだ!」
「そんな、父さん…!」
このラドックの言葉は、アベルを逃がした上で、リナたちの前にズーマとして現れることを狙ってのものですね。

「オゼル、頼む。アベルを守ってやってくれ!」
しかし、オゼルは首を横にふる。
「いえ。わたくしはあくまでラドック様にお仕えする身。それはできません」
このオゼルの言葉は、その言葉通り、単に契約にもとづくものかもしれませんが、ひょっとしたら、前回の最後の場面でラドック=ズーマと気付いたから、オゼル自身の意思で、ラドックの言葉を拒否したのかも……とも考えられます。真相は不明ですが。

「だったら、二人を守って安全な場所へ!
ここは、あたしたちが…っゆーか、あんたたちがいたら、けっこー邪魔なの!」

リナの言葉に、今度は首を縦にふるオゼル。
「わかりました」
この場面のラドックは歯噛みした表情ですが、深読みすると、リナの言葉によって計画が邪魔されたせい、という気もします。



場面は変って、レッサーデーモンとの戦いを続ける、ゼルガディスとアメリア。
「青魔烈弾波(ブラム・ブレイザー)!」
「霊王結魔弾(ヴィスファランク)!」
二人の術が、最後に残ったレッサーデーモンを一体ずつ片付ける。

「これで終わりですね」
ゼルガディスの近くに着地して言うアメリア。
「ああ。すぐにでもリナを追うぞ!」
「はい!」
しかしそのとき、どこからともなく響く声。
「そうはいきません」
アメリアの上に浮いているのは、その声の主……デュグルド。
「あのときの魔族!」
そして、ゼルガディスがもう一つの気配に気付いて目をやった先には……グドゥザ。
「わたしたちは、あんたらの足止めをするように言われてるんでねぇ…」
そう言って、笑うグドゥザ。
「むろん、それだけで済ますつもりもないですがね」
「低級なやつほど恨みが深いってのは、ほんとらしいな」
言いながら、剣を抜いて構えるゼルガディス。
ここのゼルガディスの動きがかっこいいです♪



一方、森の中を走る、アベル、ラドック、オゼルの3人。
「いいか、アベル!お前はこのまま、安全なところまで逃げるんだ!」
「父さんは!?」
言って、アベルが後ろを振り向いた後、ラドックとオゼルの姿はどこにも見当たらない。
「父さん……」

ラドックは、ここで機は熟したと判断したようです。
経緯は多少変わったものの、前述したラドックの計画の通りになりましたので。
そして、原作のアベルは、ラドックが裏で殺しをやっていることを薄々感付いていたようですから、そうだとすればなおさら、ここでのラドックの動きをはっきり怪しく感じたでしょう。
ところで、オゼルの動きも気になりますね…。




レッサーデーモンを斬り裂くガウリイ。
「ふっ!」
「どんなもんだ!」
「これで、あらかた片付いたかしらね~」
言いながら、リナは、ガウリイのもとに歩みよって、ハイタッチを交わす。
なにげない描写ですが、これ、じつにいいです♪
この直後のリナの声と表情にも表れているのですが、戦いがひとまず終わって、ほっと一息という雰囲気がよく伝わってきます。
それに、この二人の身長差は30センチ以上もあるから、ガウリイの上げた手に、リナはジャンプしてタッチしているのもポイントです(笑)


安心した表情を見せるリナ。
しかし。
「……まだだ」
どこからともなく響き渡る、聞き覚えのある声。
表情を一変させ、あたりを見回すリナ。
「ズーマ!」
リナたち3人の前に姿を現す、暗殺者ズーマ。

「ずいぶんと、もったいぶった登場ね」
言いながら、身構えるリナ。
今回はもう、ズーマがすぐ攻撃に来ることを読んでいます。
なお、ここからのBGMは、「決戦の地にて」(TRY)となります。
この曲は、今回も使用された「ゼロス、真の姿」のアレンジバージョンで、それと比べると、後半で曲調が大きく変化するのが最も大きな違いですが、曲のテンポが早く、重厚感も増しているように感じられる点も異なります。
この曲は、奇遇にもREVOでも8話で使用されましたが、その戦闘の出来には、とてつもなく大きな差がありました(笑)


リナの言葉に全く応じず、川の中にいるリナたちに急接近するズーマ!
「火炎球(ファイアー・ボール)!」
リナは、向かい来るズーマに炎の光球を放つ!
力ある言葉が早口で、緊迫感があります♪

火炎球が炸裂し、水柱が吹き上がる。
しかし、何事もなかったかのように、水柱から姿を現わすズーマ。
まだリナを間合いの中に入れていないにもかかわらず、リナに向かって大きく右腕を振るい…
ズーマの爪が指から離れ、リナに襲いかかる!
リナは横に跳んで川に飛び込み、その手前の流木に、ズーマの放った爪は突き刺さる。
この攻撃は、ズーマの新しい腕の出力全開時の能力っぽいですね。

ズーマは標的をガウリイに移し、飛び上がって袈裟懸けに右腕を振り下ろす!
身を引いてガウリイはそれをかわし、反撃に転じて光の剣で斬り付ける。
ズーマは俊敏な動きでかわし、ガウリイの背後に回りこもうと動く。

その戦いを見ながら、身を起こすリナ。
こんな展開の中で言うのはなんですが、個人的には、リナをもっとびしょぬれっぽく描いてほしかったですw
それはともかく、前回に引き続き、実にスピード感のある戦闘で素晴らしいです♪




デュグルドの闇のつぶての攻撃をかわして、ゼルガディスは魔力を込めた剣を一閃させるが、かわされる。

アメリアは、両手に魔力を込めて、グドゥザを連打する。
「あた!あたたたたたたたたたたたたた!おあたぁぁぁ!」
吹っ飛ぶグドゥザ。
……とうとうアメリアは、北斗百裂拳をマスターしたようです…(汗)
けどこれだけ霊王結魔弾(ヴィスファランク)での攻撃を食らわしたら、グドゥザが滅ぶか、アメリアの両手の魔力が消失するかしてますよw


さらに攻撃を加えようとするアメリア。
しかし、アメリアの背中を、グドゥザの髪を球状にまとめられたものが強打する!
吹っ飛ばされて地面に叩きつけられるアメリアの両手両足を、グドゥザの髪が縛りあげる。

「アメリア!」
助けに入ろうとするゼルガディスの背後を、デュグルドの闇のつぶてが多数直撃する!
…原作よりも思いっきり威力が落ちてますね、これ。
原作ではゼルガディスがこれを食らって出血していますので。
もっとも、威力を落として数を増やしてる可能性はありますが。


グドゥザの髪が、じわじわとアメリアの身体を締め付ける。
苦し気な声を上げるアメリア。
「身のほどを知ってもらわないとねぇ……」
「…もう少し遊び相手をしてもらおうか」
デュグルドは、ゼルガディスを戦闘不能にしたと判断してか、グドゥザのそばに寄ってくる。

…うーむ。
こちらの戦闘は正直なところ、ちょっと物足りないような。
なにより、ゼルガディス、アメリアの両者とも、あっさり背後を取られすぎと感じてしまいます。
もっとも、全体の流れからすれば、物足りなさはさほど感じないのですが(笑)




ズーマの両腕が、青い光を帯びる。
ガウリイの一撃を上に跳躍してかわし、黒い衝撃波(?)を放つ!
それを光の剣で斬り裂くガウリイ。
「虚霊障界(グームエオン)!」
防御魔法としての使用ではなく、魔法を吸収する闇を生むズーマ。
ガウリイを闇が包むが、光の剣でそれを斬り裂く。
直後、ズーマはガウリイの背後から衝撃波を放つ!
それも光の剣で打ち払う。
「炎の矢(フレア・アロー)!」
ポコタの放った炎の矢を、ズーマは片手を振るうだけで消滅させる。
空中から、水面に降り立つズーマ。
「まだまだ!
振動弾(ダム・ブラス)!

そこをリナの術が襲いかかる! (映像的にはどう見ても振動弾じゃないですが(笑))
水柱が噴き上がって崩れ落ち……
ズーマは岩場に降り立ち、リナたちを見下ろす格好になる。

…やはりこちらの戦闘は文句なしに熱いです!
全力で作っているとよくわかって、前回と同様、スロー再生も交えて何度も見ずにはいられない出来で、本当に素晴らしいです。
また、BGMのほうも、水柱が崩れるあたりで「決戦の地にて」の転調部分に入りますので、場面に合っていて、じつにいい感じです♪


「あいかわらず、しぶといったらありゃしないわね…」
水面に立つリナの近くに集まる、ガウリイとポコタ。
「けど、もう手の内はわかってる!やれない相手じゃない!」
「おうっ!」
「だけど気をつけて!
こいつは目的のためなら、なにをするかわかんないわ!」

「今度こそケリをつけようぜ!またトカゲの尻尾切りで逃げられちゃたまんねぇ!」
…ポコタくん……どこで「トカゲの尻尾切り」なんて言葉を知ったのですか?(汗)
これって、魔族のよくやる、「精神体の抜け殻をおとりに残して空間を渡る」ことですよね?
また、この言葉が、どこの場面のことを指しているのか、ちょっと考えてもわかりませんね…。

→ポコタの「トカゲの尻尾切り」という言葉は、単にズーマの腕のことを指してたようで、深読みしすぎでした(汗) 次のズーマのセリフを考えればわかりそーなものですが、当方もかなり抜けてる部分があるようでw
(3/6 訂正・追記)


「再び逃げるために、新たな腕を得たわけではない!」
ここから、ズーマさんは久しぶりに、多弁になります。
「じゃあ背中でも掻くためだってのか?」
「お前たちを倒すため。そのために冥王の壷を手に入れ…」
「冥王の壷?」
「…その中に眠る、すなわち、レゾの力をもって魔族をこの身に取り込んだのだ」
「…レゾの力?…魔族だって!?」
ズーマの言葉を聞いて驚くポコタ。
画面には、OPにも現れる、壷に描かれたものに似たマークが映る。
「それって……!」
「目にすればわかる!」
リナのこの反応は……壷の中に眠るものの正体に気付いたのかもしれません。
また、ズーマは重要な発言をしていますが、これについてはまたそのうち触れたいと思います。
(できれば…)




グドゥザの髪が、アメリアの両手両足と腹部、首に幾重にも巻きつき、締め上げ続ける。
「これまでのようだね」
笑みをもらしつつ言うグドゥザ。
「そ、そんなこと…」
アメリアが言いかけたとき、髪に込められた力が強まり…
苦痛の叫びを上げるアメリア。

「アメリア…!」
立ち上がろうとするゼルガディス。

「まずはお嬢ちゃんの方から、輪切りにしてやろうかね」
アメリアの腹部の外周に、髪を環形に束ねたものが生み出され、次第にその大きさは小さくなり……腹部を締め上げる!
さらに叫びを上げるアメリア。
アメリアの負の感情を食らって笑う、グドゥザとデュグルド。
そのとき。
突然、空間が歪んで闇が生まれ、そこに吸い込まれる魔族二体。

……このあたりの場面のアメリアの苦痛の叫び、すごいです……(汗)
NEXT25話でもそうした場面はありましたが、今回は3週連続でアメリアは大変なことになってしまい、演じる側としてはさぞかし大変だっただろうと推察します…。
ところで、この場面から、グドゥザに目みたいなものが付いてるのはなぜでしょう?




そして……ズーマの背後に生まれる闇が2つ。
そこから現れたのは、グドゥザとデュグルド。

「あ……あれは!」
「このあいだの魔族たち!」
その光景を目にして、驚くリナたち。

「これはなんのマネだ!」
わけがわからず、ズーマに文句を言うグドゥザ。
「レゾとの契約により、貴様に協力していたが、たかがアサシン風情が…」
言いかけたデュグルドを、ズーマの左手が貫く!
「……貴様……!」
そのまま、消滅するデュグルド。
「レゾに願ったのは、この腕の代わりとなる生贄だ。
口汚い手下などではない」


それを見て、あわてて地面に潜りこんで逃げようとするグドゥザ。
しかし、その背中をズーマの右手が貫き、断末魔の叫びを上げて消滅する。

ズーマの両肩がいびつに盛り上がり、両腕は、さらに強い青い光を帯び……
リナたちを、狂気に支配されたかのような目で睨みつけるズーマ。


「魔族を自分の身体に取り込むなんて…」
「ムチャなことしやがる…!」
「アサシンとしての……いいえ。
人間としてのプライドも捨てちゃったみたいね……まるで」

かすれたような声で言うリナ。
この後の場面でもそうなのですが、ガウリイとポコタの二人と、リナとでは反応がかなり異なっています。
ガウリイたちは驚きと「厄介なことになった」という感覚が強い印象ですが、リナのほうは、衝撃のほうが強いように見受けられます。
このあたりの感覚と言葉も、他のキャラにはない、リナらしさのような気がします。


岩場から、リナたちの前の水面に降り立つズーマ。
「それ以上は、あの世で語るがいい」
「なんだと。冗談じゃねぇ!」
「まだこっちにはやらなきゃいけないことがあるんだ!」
ズーマに向かって駆けるガウリイ。
ズーマの放った、いくつかの闇の塊のうちの一つが、ポコタの顔面に直撃する!
……デュグルドの闇のつぶてより大きくても、威力は大したことなさそうです。(ポコタだから無事なだけかも?)

構わずズーマに接近するガウリイは、クドゥザの髪の毛で全身が縛り上げられる!
「ガウリイっ!ポコタっ!
こいつ…あの魔族たちの…!」

なおも抵抗を続けようとするガウリイ。
光の剣をズーマに向けられれば、刃を飛ばして攻撃できますから、恐らくそれを狙っていたと思われます。

しかし、ズーマの身体から全方位の衝撃波が生み出され、ガウリイは直撃を食らう!
巨大な水柱が吹き上がり……
吹き飛ばされて、ガウリイと、そしてリナも背中から岩に叩きつけられる。
ガウリイの手から離れる、光の剣。
リナは、ガウリイよりもズーマから離れていたためかダメージは少なく、すぐに水面から上体を起こす。
直後、リナの目の前に降り立つズーマ!
その狂気の視線がリナを睨みつけ……
(しまった!よけられない…!)
振り上げられるズーマの右腕!

「やめろ!」
横合いから、リナとズーマの耳に届く声。

「やめろ!やめろぉぉぉっ!」
叫びながらリナたちのもとに駆け寄って、ズーマに向き合う形で二人の間に割って入るアベル。
「アベル…」
「もういいだろ……父さん」
アベルの言葉を聞いて、ズーマは苦しげな声を上げ、狂気のこもったその目にも、変化が生じる。

「父さん……」
そう言って、ズーマに近付くアベル。
「ダメっ!アベルっ!」
切迫した声で叫ぶリナ。
「父さん…。どうしてそんなにしてまで……」
ズーマの目の前で、語りかけるアベル。
目を閉じる、ズーマ。
ズーマを見つめる、アベル。

ズーマの目が見開かれ……
その右手が、アベルの身体を貫く!
アベルの背中から血が吹き出し、口からも血が吐き出される。
それでも、ズーマの腕に手を添える、アベル。

愕然とする、リナ。
驚愕するガウリイとポコタ。

……この場面、本当に衝撃的でした。
原作の展開を知っているからこその、衝撃の強さだったと思います…。


「と……父さん…」
「どこまでも親の言うことを聞かないやつだ」

「ズーマがラドックだったってのかよ…!」

「なぜ気付いた」
そのズーマの問いに、笑みを浮かべて、応えようとするアベル。
「だっ…て………親子………」
言葉の途中で目が閉じられ……言葉の最後はかすれて消え入る……。

アベルを貫いた腕を引き抜く、ズーマ。
水面に崩れ落ちる、アベルの身体。

「アベル!」
悲痛な叫びを上げる、リナ。

「さあ……続きだ」
静かな口調で言う、ズーマ。
「ラドック…。一体……どういうことよ!?
さっきまでのは、芝居だったって言うの!?
あたしたちや……アベルまでだましてたって言うの!?」

激しく沸き上がる感情に身を震わせながら、ズーマに問い、立ち上がるリナ。

リナの一言一言が……重く胸に響きます。
これほどまでに、感情を押え切れないというリナの姿は、初めて見たような気がします…。


「好きにとるがいい。
…他人に説明できるものでもない」

言いながら、身構えるリナに近付くズーマ。

「行くぞ!」

「神滅斬(ラグナ・ブレード)!」
リナの両手から、闇の刃が生み出される。
ズーマは、グドゥザの髪を使って光の剣を引き寄せ、光の刃を生み出す。
両者の刃が振り下ろされて闇と光とが衝突し、互いを斬り裂かんと、激しくせめぎ合う。
全ての力を、その刃に込めて叫ぶ、ズーマとリナ。
闇が光を上回ったその瞬間、ズーマの両腕が上腕から切断される。

その直後、飛び退いて、崖の上に着地するズーマ。
膝から崩れて、肩で激しく息をするリナ。
「…どうして……どうしてよ…!」
なおも、ズーマに問いかけずにはいられない、リナ。
アベルのことを想う、ラドックの姿に、嘘偽りはどこにもなかったはず。
それなのに、どうして……

「これが……このズーマの生き方だ!
誰にも文句は言わせぬ!」

消耗が激しく、立ち上がることもできないリナのもとに駆け寄る、ガウリイとポコタ。
そのとき、あたりに響き渡る声。
「いいんじゃないですか、人それぞれなんですから。
その生き方も…」

「…ゼロス!」
リナが、その声の主の名を口にした直後。
ズーマの身体を、円錐が貫く!
目を剥く、ズーマ。
「…その死に方もねぇ」
ズーマは苦鳴を上げ……

血濡れのロケット。
ラドックの妻の、半ば白骨化した腕。
血涙を流すラドック。
赤眼の魔王シャブラニグドゥの紋章。
それらがフラッシュバックし……
叫びを上げるラドックの姿は、今、最期を迎えようとするズーマの姿へと変わる。

ズーマを貫いた円錐は、向きを変えながらズーマの身体を消し去っていき……
そのほとんどを消し去ったところで、円錐は人の姿に変わる。
リナたちの見慣れた、ゼロスの姿へと。
それを目にして、驚きの表情を見せる、リナたち。
…TV版では、ゼロスの攻撃態の円錐※1をリナたちが目にするのは恐らく初めてのような気がします。(原作ではリナは目にしてましたが)
だとすれば、この光景はリナたちにとって、かなり衝撃的なものだったろうと思います。


神坂先生のFC会誌の質問の回答に、以下のようなものがありました。
『攻撃態の一部が円錐系っていう意味で。本体が円錐ってわけじゃ…(笑) 一部を円錐系に変形させて攻撃しているわけで…。』
けど、今回の映像だと、「攻撃態の一部が円錐系」というよりも、円錐が攻撃態そのものに見えますね(笑)


「すいませんねぇ。お取り込み中のところを」
いつもの口調で話すゼロス。
「でもこうしないと、冥王の壷はラドックさんの手から離れないものでして」
「冥王の壷を奪うチャンスを、狙ってやがったのか!」
「みなさんのことを見守っていたって言い方じゃいけませんか?」
「そうはいきません」
その声に、片目を開けて、視線をそちらに向けるゼロス。
「この壷はまだまだ、あなたがた魔族の手に渡すわけにはまいりません」
言ったのは、壷を携えたオゼル。
「おやおや」
「それがレゾ様の意思。
それでもこの壷を奪おうと言うのなら、この場で破壊いたします」

…以前の記事(EVO-R6話感想(3)の中の考察に、壷についてのことも触れていましたが、このオゼルの言い方だと、壷を破壊したらレゾの魂は無に帰すのでしょうか?
それとも、実際にはそんなことはないものの、ゼロスは壷の実態を知らないので、ゼロスを引かせるためのブラフとして、そのような言い方をしたのか?
…まぁ、次回には答えが出そうな気もしますが。

また、本当にオゼルが自分の手で壷を破壊できたのかどうかも気になります。魔族の手に渡ってしまう状況なら、その前に破壊することは許されているのかもしれませんが。


「どうやら本気のようですね」
ため息をついて言うゼロス。
「ま、いいでしょう。今はまだお預けしておきます」
そう言い残して、姿を消すゼロス。
出現するときもそうでしたが、またキラキラ空間渉りになってますね(笑)

ゼロスのいた方向を見つめたままのオゼル。
リナは一度視線を移し……その先に映るのは、アベルの亡骸。
そして、冥王の壷が映し出される。

……このときのリナは何を思っていたのでしょう……。


今回はここで終了です。



■全体的な印象など
林原さんはアニカンのインタビューで、ED「砂時計」について『8話あたりからやっとしっくりくる』とのことを語っておられましたが、たしかにその通りでした。
……その通りでしたが……

な……なんですか…この話は…!!!!(汗)

本当に、こんな衝撃が来るとは思ってもいませんでしたよ……。
それにしても……なんて重い話なんでしょう…。

今回は、原作からはかけ離れた展開になりましたから、残念な部分はありますし、多少は気になる部分もありました。
ズーマはこれだけ長々と強敵として存在し続けてきたのに、結局はゼロスに始末されて、かませ犬的役割に終ってしまったような気もしますし、アベルもまさかの最期を遂げてしまいましたから、両者に思い入れのある方や、原作に近い展開を望んでいたにとっては複雑な思いが強いかと思います。
この回の他の方の感想は、いただいたコメント以外はまだ全然見ていませんが、この回は賛否両論なのではないか、という気もします。

ただ、個人的には、今作に関しては原作の忠実な再現という方向性よりも、すごい話(とくに重い話)を見たいと思っていたこともありますので、当方としてはこの回を、高く評価したいです。
個人的には、今回の話は、REVO以降で1番…なんてものではなく、スレイヤーズの全体の中でも、かなり上位になるような気がします。


■今回の注目点など
今回も注目点が多々ありましたので、ここで改めて振り返ってみます。

●大胆な改変……アベルの死
この回の衝撃は、なんと言っても、原作では生き残ったアベルが、ズーマの手にかかって殺されてしまう点にあると思います。

原作でのズーマ=セイグラムはこのように言っていました。
「お前たちを倒すため……この人間と同化して……
……結局は……この人間の心がゆえに、我は破れた」
多くは語る必要がないと思いますが、いちおう書いておきます。
原作では、アベルを想うラドックの人間の心が、ズーマとしての心の闇と、セイグラムの闇に勝ったために、戦いの決着のときに動きが止まり、リナの神滅斬で斬られて決着となりました。

それほどまでに、ズーマにとって大きな存在だったはずのアベルが、今回の話では、そのズーマの手によって死んでしまう……。
そんなことになるなんて、原作の話を知っている誰もが予想できなかったのではないでしょうか。
今回の、アベルが殺された後の、リナの「どうして」というズーマへの問いかけは、試聴者の声を代弁したものだったようにも感じます。

原作からのこの改変を、残念に思う方は多いと思います。
当方としても、この回の直前に6巻を読んで、アベルへの好感度が大幅に上がっていましたから、そのアベルが死んでしまうなどという点については、非常に残念に思いました。
そして、今でも、「アベルは生かしておいて欲しかった」という思いはありますし、そうした方向の話も見たかったとは思います。
ただ、同時に、今回の話を見れてよかったとも強く思います。
(そのように思う理由は、次の項目以降で触れています)

EVO-Rにおけるヴェゼンディの話の大筋は、途中までは、基本的に原作と大差ないものとなっていましたが、結末は全く別物となりました。
個人的に思っていることですが、その違いが生まれた理由は……ズーマが、冥王の壷を手にしたか、否かということにあるような気がしています。
(もちろん、ズーマの設定は原作とTV版とで異なる部分があるので、冥王の壷の有無だけが運命を分けたということではないのかもしれませんが)

○原作では……
ズーマはセイグラムと同化したものの、アベルを想うラドックの人間の心が、ズーマとしての心の闇とセイグラムの闇に勝った……という結末。
○EVO-Rでは……
ズーマは冥王の壷を手にして、魔族をその身に取り込み、さらに2体の魔族をも取り込み、ラドックの人間の心は、ズーマとしての心の闇と、3体の魔族の闇に勝つことができなかった……という結末。

もしかしたら、この両者の結末の違いというものは、紙一重のところにあったのかも……なんて風にも思います。
つまり、今回のアベルの死は、NEXT18話ではないですが(笑)、「ありえたかもしれない6巻」を描いたのではないか、という気もしています。


●アベルの死と引き換えに描かれたもの
アベルの死は本当に予想外でしたが、その代償として引き出せたものも、非常に大きかったように思います。
個人的には、今回ほどの凄まじいまでの衝撃と、話の重さをTV版スレイヤーズで味わったのは、いつ以来なのか、もうさっぱりわかりません。
…あるいは、もしかしたら、初めてなのかもしれません。
また、今回もたらされた衝撃は、原作の話を知っているからこそ、より一層強まりました。
そうしたことを考えると、これも原作ファンを意識した作りなのだと思います。
(この話の評価がどうなっているのかは知りませんが、アクセス状況や検索数の多さから、この回のもたらした反響というものがいかに大きいのか、よく伝わってきます)

そして、自分はとにかくリナが好きなので、どうしてもリナに関係する話ばかりになってしまうのですが…(汗)
今回のような、リナを見れたのは初めてのような気がします。

基本的にリナは、シリアスな状況では冷静な人なので、感情をあらわにする場面は非常に少ないと思っています。
記憶が怪しくなっているせいもあるでしょうけど、ちょっと思い出そうとしても、TV版では、無印24話で仲間が傷付けられ、重破斬を使おうとする直前の場面くらいしか出てきません。
そのときのリナが見せたのは、仲間が傷付けられたことに対する、コピーレゾへの静かな怒りでした。
(他に、劇場版1作目が浮かびますが、個人的にはそちらは多少違和感がありました)
そして、今回のアベルが殺された後のリナですが……
アベルを殺したのが、ついさきほどまで、アベルのことを深く想っていたはずのラドックだったために、リナの中には、怒り以上に、「どうして」という想いも強く生まれることになりました。
そうしたリナの感情は、そのときのリナの姿と言葉から痛いほどに、にじみ出ていましたが、あのリナが、身を震わせるほどにまで感情を抑えられなくなる姿を見れるなんて、思いもよりませんでした。
しかもそれは、「こんな状況に遭遇したら、たしかにそうした姿を見せるだろう」と思える的確な描写と感じられました。
また、林原さんの演技があまりにも見事すぎることもあいまって、この場面は非常に強烈な印象として残りました。

それと、上の話を追った感想の中で、アベルがズーマの腕に貫かれた直後のリナたちの反応について、『愕然とする、リナ』『驚愕するガウリイとポコタ』と表現を書き分けましたが、これは、そのときの両者の表情が全く異なるものだったためです。
ガウリイとポコタの表情は、「驚き」という言葉の範囲内におさまるものと思えましたが、リナの表情は、もう明らかにそれを通り越し、強いショックを受け、愕然としているように写りました。
このあたりの、自身と関わりのある人が傷付いたときのショックの大きさという部分にも、これまでにあまり描かれたことのない、リナらしさが出ていたと思います。

他にも挙げるときりはないですが、最後の場面のリナの表情なども、なんとも言えないものでした。
今回の話は、重い話ではありましたが、間違いなく、リナの魅力がしっかり描かれた話だったと思います。


●呪文詠唱も音楽もなかった神滅斬
今回の神滅斬には、もう完全にやられました。
このような展開における神滅斬なら、今回の表現には文句のつけようもありませんし、これ以上の表現手法はないのでは、とすら思います。
(個人的好みから言えば、映像的には、ちょっと言いたいこともありますけど。それについては最後で触れます)

話を追った感想の中で、戦闘時のBGMについて何度か触れていますが、それを書いた本当の理由は、神滅斬とその前後の場面でBGMがなく、ただ、川のせせらぎの音が流れるだけだった、ということに触れたかったからでした。
ただ、流れ的にそのような言葉を入れづらかったので、結局省略しましたが、リナを殺そうとするズーマに、アベルが「やめろ」と叫んだ場面から、ゼロスが人間形態で登場するまでの間は、BGMが一切かかりませんでした。
その、川のせせらぎの音しか聞こえない中で、アベルはズーマに語りかけた後に殺され、リナが身を震わせながらズーマに問い……そして、闇の刃と光の刃とが激しくぶつかり合ったのでした。
戦闘の舞台に川を選定したことによって、BGMのない状態が続いても違和感は生じませんでしたし、戦闘の映像的にも、さらに見ごたえが増したように思えますから、実に見事でした。

詠唱なしで神滅斬を使用したことについては、初見では少し違和感もありましたが、すぐに「あれでよかった」と思うようになりました。むしろ、BGMなしで呪文詠唱があったとしたら、違和感が出てしまったような気がします。
それなら、呪文詠唱あり+BGMありの神滅斬にすればよかったかも、と少し考えもしましたが、今回の終盤の展開は、明らかに「熱さ」よりも「切なさ」を重視したものでしたから、その方向から考えれば、やはり今回の手法のほうが勝ると思います。
(もちろん、これまでにもさんざん神滅斬については語っている通り、呪文詠唱あり+BGM「破滅へのプレリュード」の神滅斬を見たかったという思いは当然ありますし、今でもそれを見たいと思ってはいますがw)

以下、「ファルシェスの砂時計」ネタバレのため、いちおう文字色反転しておきます。
ちなみに、本編6巻の神滅斬も呪文詠唱なしでしたが、呪文詠唱なしというと、個人的には「ファルシェスの砂時計」を思い出してしまいました。そちらも切ない感じのものでしたし。
それにしても……今回の神滅斬は、映像としては派手だったものの、「切ない」場面での使用がTV版で見れるとは、思いもしませんでした…。


以下は、個人的好みから、映像的にちょっと言いたいことです。
文字色反転しておきますので、文句なしによかったと言う方は見ないほうがいいかもしれません。
個人的には、神滅斬の際に、髪の毛が逆立ったようにはしないで欲しかったです。
ちょっと、スーパーサイヤ人っぽかったですし(汗)
もしくは、そのようにするにしても、一瞬だけにするとか。
リナの場合、怒りなどの感情が強くても、見た目としては普段とあまり変えてほしくない……なんて、個人的には思います。
もっとも、今回の神滅斬はこれまでの使用場面とは明らかに異なる性質のものだったので、文句というほどのものではないですけど。



●8話から見えたもの
この回から見えたこととして、非常に大きなことがいくつかあります。

・「人の死」と真正面から向き合っているEVO-R
自分としては、はっきり言ってREVOは、「人の死」の描写から逃げている、と強く感じていました。
11話で殺戮描写が全くないこと、13話でデュクリスが生き残り、しかもなんの裁きも下されないこと。これらはその代表的な事例です。
恐らく、テレ東規制などの制約の関係もあったとは思いますが、それにしても、「あまりにもぬるい」と感じずにはいられませんでした。
しかし、今回は、原作では生き残ったアベルが、命を落としました。
そのようにする必然性はなかったにもかかわらず。
また、ラドックの悲惨な過去についても、「逃げ」などとは全く無縁な描写をしてくれました。
この描写がなくしては、ズーマの狂気に説得力は全く生まれなかったでしょうから、これを逃げずに描いたことは非常に大きかったと思います。
なんというか……6話でちょっと出血が見られて喜んでたのが嘘のようです。今回描かれたものはもはや、そんなレベルではありませんから(汗)
個人的感覚としては、スレイヤーズはこれくらいやって当然と思っていましたが、そのようなものを本当に見れるとは、思いもよりませんでした…。

・EVO-Rのテーマ(?)
今回のズーマ(ラドック)を見て、リナが5話で言った言葉を思い出しました。
「そう簡単に割り切れるもんじゃないのかもよ~。人間の善悪なんてさぁ」
「人々を救う正しい心と、魔王を封じた悪の心。
そのどちらもが、レゾの本性だったのかもしれないってことよ」

これをズーマに置き換えますと…
「アベルを想う人間の心と、ズーマとしての闇の心。
そのどちらもが、ラドックの本性だったのかもしれない」
……完全にあてはまります…。

上記の5話のリナの言葉について、5話感想ではとくに触れなかったのですが、5話の中でも非常に印象深く残ったことと、シリアス展開の初回というタイミングで、この発言がなされたことから、EVO-Rのテーマに関わる発言のようにも思えたのですが、どうもそれが間違いないように思えてきました。

・今後のEVO-Rの方向性
これまでのTV版スレイヤーズは、原作をアニメ化する場合、基本的に原作よりも軽い方向にアレンジすることが多かったように思います。
しかし、今回は明確に、重い、「悲劇」の方向性に改変されました。
個人的に感じることですが、これはもう、今後の展開の方向性をも暗示しているのでは、と思えてなりません。

当方としては、今回の話で、今後への期待感がますます強くなりました。
これまでにも何度か書いてますが、今後、本当にものすごいものが見れるのでないかという気がしています。
そして、それが次第に、確信めいたものにもなってきています。


●ズーマの裏設定は…?
原作者さまがTV版スタッフに渡したズーマの設定というのは、今回の話で描かれた、ラドックの過去のことだったのでは、と個人的には思っています。
もっとも、リナへの恨みを持っているという設定は、原作では時系列的に考えて、どう考えても成立しないので、それはTV版オリジナルだと思っていますが。


●推測を交えた、今回のオゼルの行動
今回はかなりオゼルの行動が省略されていたので、推測を交えてまとめてみました。
オゼルは、どう考えても前回の最後で、ラドック=ズーマと気付いたと思いますが、オゼルはそれを知りつつも、今まで通りラドックに仕えていた、という想定で書いています。
・御者として馬車を走らせ、休憩させる。(推測) これはラドックの指示。
・(半分推測) 馬の面倒を見るとともに、壷を守るために馬車の近くに残る。
・(推測) デーモンの襲撃の際に馬車を走らせて、ラドックの元にやってくる。
・アベルを追ったラドックを、飛行して追いかける。
・(推測) ラドックを発見できず、上空からアベルを見つけ出し、アベルと合流。
 ただ、悠長にアベルにタオルを渡してたりするのが不思議です。
 それとも、一度ラドックと合流した後、「アベルを守ってくれ」と言われた可能性もありますが、それだと、次のオゼルの行動とは矛盾します。
・アベルの元にラドックがやってきたあと、「アベルを守ってやってくれ」との言葉を拒否。
 この拒否がオゼルの言葉通り、契約によるものか、オゼルの意思によるものかは不明。
・リナの「二人を守って安全な場所へ」との言葉には首を縦にふる。
・森の中をデーモンから逃げるように、アベル、ラドックとともに走る中、ラドックが姿を消すと同時に、オゼルも姿を消す。
・(推測) ラドックから、壷を守るように指示される。
・ゼロスの登場後に、オゼルは壷を持って現れる。

…これで大体は、スジは通るでしょうか?
うーむ。やはりもう少し尺がほしかったですね(笑)


●気が早すぎるものの、夢見ずにはいられない話
最後に、EVO-Rとは全く関係ない話なのですが……。
「AT-Xでなら、原作第2部がほぼ完全に再現できる」
今回の話を見て、そう確信できました。
凄惨な描写の一部は、直接的に映像を描くのではなく、シルエットの表現にとどめるなどの策が必要だと思いますが、違和感の出るような変更はせずとも十分再現可能に思えます。
今作のレベルで2部をやってくれたら……もう最高なんですが(笑)

…とはいえ、まずは目の前のEVO-Rを存分に楽しむのが先ですね(笑)
2部の話で思い出しましたが、ドラマガのルーク・ミリーナ登場説は、この展開からすると、やっぱりミスっぽいですねw


しかし今回は……とんでもなく長いですね…(汗)
けど、まだ書き足りないので、できればもう1回くらい感想などを書きたいと思います(笑)

…それにしても、8話でこんなことになっていては、今後の感想がかなり不安になるんですけど…w
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コメント
この記事へのコメント
大胆なアレンジをされてしまった、ヴェゼンディ編ラスト。重い、重いよアニメ・・・。なんで、アベルをズーマに殺させて、なんで、ズーマを、ゼロスに殺させたのか・・・。救いがないよな・・・。前話に引き続き、戦闘シーンは、良く動いてて、熱くて、良かったです!そうそう、身長差があると、ハイタッチも大変だね(笑)詠唱なし神滅斬は、物足りませんね(笑)NEXT24話、TRY22話のように、対象物が、動かないと、詠唱もゆっくりできて、BGMでも、盛り上がれるのですが・・・。
2009/06/25(木) 15:47 | URL | ちはる #-[ 編集]
>ちはるさん
この話の重さは、凄いものがありますね……。
大胆すぎるとも言える改変がなされたので、評価は大きく分かれるとは思いますが、個人的にはこの話を見れて本当によかったと思っています。…所見の時の衝撃は忘れられませんが(笑)
アベルとズーマの死については色々と書きましたが、ここでリナにズーマを倒させる展開にするのは難しかっただろうとは思います。それだとやはり、リナの背負うものがさらに増えてしまいますので…。個人的には、そうしたものも見てみたかったような気もしますが(汗)

戦闘については、2回続けて高水準のものが見られて幸せでしたし、さりげないけどぢつは貴重なハイタッチも絶品ですね♪ やっぱり身長差がいいです、この二人(笑)
それにしても、ガウリイの目にリナの姿は、本当に小柄でかわいく映っているのだろうな……なんて思ってしまいます。

詠唱なし神滅斬は、最初はちょっと唐突感や驚きもありましたが、特殊な場面での使用例とも言えるので、不満というほどには感じないです。この場面では、「熱さ」や一般的な盛り上がりは必要とされなかったでしょうし…。
ただ、神滅斬の使用場面としては、やっぱりNEXT24話が最高です(笑)
あのときから、神滅斬=「破滅へのプレリュード」の法則が自分の中でほとんど決定づけられてしまいましたし(笑)

もう2件いただいたコメントお返事は、記事の投下後にさせていただきます(汗)
2009/06/28(日) 16:44 | URL | だーくまろ #/I6ykovo[ 編集]
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